子どもの成長には、十分な睡眠が欠かせません。特に赤ちゃんや小さなお子様にとって、眠る時間は心と体を育てる大切な時間。そのため「どんな布団やマットレスを選べばいいの?」と悩まれる保護者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「赤ちゃんの布団の選び方」「マットレスのポイント」「年齢に応じた寝具の切り替え」について分かりやすくご紹介します。

1.赤ちゃんの布団選びは「安全性」と「通気性」が最優先
生まれて間もない赤ちゃんは、一日の大半を布団の上で過ごします。そこでまず大切なのは「安全性」。
特に注意したいのが、うつ伏せになったときに呼吸が妨げられないよう、柔らかすぎない敷布団を選ぶこと。赤ちゃんの頭が沈み込みすぎる素材は窒息リスクを高めてしまうため、適度な硬さがある敷布団を選びましょう。適度な硬さがあれば、背骨がやわらかい赤ちゃんを支えることもできます。
また、掛布団は軽くて赤ちゃんのサイズに合う、体に優しくフィットするようなものを選ぶと安心です。重すぎると体を圧迫する恐れがあるため、赤ちゃん専用に設計された掛布団を使いましょう。
次に大切なのが「通気性」です。赤ちゃんは大人の2倍の汗をかくと言われており、蒸れやすい布団は不快感やあせもの原因に。通気性があり吸放湿性に優れた素材や、洗える布団で衛生的に保てるものが安心です。
赤ちゃんはまだ自分で体温調整が上手くできません。暑すぎても寒すぎても快適に眠れないため、しっかりチェックして調節しましょう。熱がこもりにくく、なおかつ冷えすぎないバランスのとれた環境が、赤ちゃんの眠りをやさしく守ってくれます。

2.子供用マットレスは「成長に合わせたサポート力」がカギ
体が大きくなってきて、ベビー寝具のサイズが合わなくなってきたら、買い替えのタイミングです。特に3歳以降になると、ベビー布団から卒業するご家庭も増えてきます。この時期のマットレス選びで重要なのは、体をしっかり支えるサポート力です。成長期の子どもは骨格や筋肉がまだ未発達なため、沈み込みすぎる柔らかい寝具は、背骨のゆがみや寝姿勢の崩れを引き起こす可能性があります。
おすすめは「高反発マットレス」や「三つ折りタイプ」のマットレス。高反発なら寝返りが打ちやすく、体圧をしっかり分散。三つ折りタイプは収納性が高く、立てかけることで簡単に湿気対策でき、布団の下に湿気がたまりにくいというメリットも。
そして、正しい寝姿勢を保つためには、枕とのバランスも重要です。背骨がまだ丸い赤ちゃんに枕は無くてもよく、使い始める目安は1歳前後とされています。その際、大人用の枕では高さが合わないため、頭と首を支えられるサイズの合った枕を選びましょう。通気性や丸洗いできる清潔さも選ぶポイントです。成長に合わせて自由に高さ調節できる枕も便利です。
マットレスと枕の両方が、子どもの姿勢と成長を支える大切な土台となります。成長に合わせて、今の体に合っているか定期的に見直すことが、快適な眠りと健やかな成長につながります。

3.年齢と季節に合わせて「寝具の見直し」を
子どもは成長に伴って体だけでなく、生活リズムや環境も変わっていきます。そのため、寝具も一度買って終わりではなく、季節や生活の変化に応じて見直していくことが大切です。
まず意識したいのが季節ごとの素材選び。
夏は汗をたくさんかくため、吸湿性・通気性に優れたガーゼや麻混素材の寝具がおすすめです。寝苦しい夜でも蒸れにくく、さらっとした肌ざわりで快適に眠れます。一方、冬は保温性のある敷きパッドや毛布などを重ねることで、冷え対策になります。
また、年齢に応じた寝具の衛生対策も忘れてはいけません。
おねしょの心配がある時期には、防水シーツや洗えるカバーがあると安心です。成長とともに寝相が激しくなる子も多く、布団がずれたり、はだけたりしやすくなるので、ゴム付きのシーツやフィットタイプのカバーに切り替えると快適さがアップします。
さらに、保育園・小学校と進む中で「寝る時間が遅くなる」「布団に入る前に遊んでしまう」など、生活スタイルが変化していく時期でもあります。自分で寝具を準備できるような使いやすさや、お子様が気に入って使えるデザインや肌ざわりのものを取り入れることで、スムーズな入眠をサポートできる場合もあります。

まとめ|子どもに合った寝具選びが、毎日の睡眠を変える
赤ちゃんや子どもの寝具選びは、大人以上に気を配りたいポイントがたくさんあります。成長の段階や季節ごとの気温・湿度の変化、寝る環境や生活リズムに応じて、最適な寝具は少しずつ変わっていきます。
- 赤ちゃんには安全性と通気性を重視した布団を
- 背骨を支えるマットレスを選んであげること
- 季節や生活の変化に合わせて、素材や使い勝手を見直すこと
この3つの視点を大切に、お子様の様子を思い浮かべながら寝具を見直してみてください。心地よく眠れる環境は、お子様の毎日の元気と笑顔につながります。
「うちの子にとって、今ちょうどいい寝具は何だろう?」
そんな小さな問いかけが、快適な眠りへの第一歩になるはずです。